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■「自然を取り込む健康的な住まい」の建て方−イメージ例


1)なるべく自然素材を選ぶ

●「自然を取り込む家づくり」には、自然素材が欠かせません。
自然素材の特性は、
1.一般建材と比べて2〜3割コスト高。
2.材料に味があるが材質が不均一。
3.施工後、狂いが生じやすい。
4.時の経過とともに風格を増す。・・・・・・などです。
塗料や接着剤はじめ新建材は主として耐久性や強度の向上、コストの削減を目指して開発されてきました。 逆に木材などの天然資源は再生産できるものの、多用しすぎても資源の枯渇化を招き、なるべく再利用すべきものです。 良い素材には、長寿命で再生利用できること、断熱性、防湿性、ダニ・カビに強い衛生性、耐久性、デザイン性など多くの評価軸があります。

2)新築には割高でも、長期的には割安な住まいを

●住宅にかかる費用は、長い目で見れば新築時だけでなく日常の光熱費、修繕費、さらには老朽化による建替え費用がかかります。 その住宅が建てられてから壊されるまでの期間に、トータルにかかる費用をライフサイクルコスト(LCC)と言います。 一般的な住宅は光熱費が一定でも新築後25〜30年で修繕費が急に嵩みはじめ、 自然素材を使用し環境に配慮した住宅は50〜60年まで次第に修繕費が増えます。つまり、前者の寿命を仮に30年とすると、後者のそれは、 その2倍、60年と設定できます。また、後者は、冷暖房給湯費と補修費が前者の70%、新築後30年で両者のLCCがほぼ同じとなります。
●また健康的な住まいをつくるには、化学物質を含む建材をつとめて使わない、塗料も柿渋と植物油を使用する、 床下には炭やゼオライトを敷いて乾燥させ、壁紙は和紙、壁は珪藻土や土壁などという、オール自然素材による住まいをおすすめします。 さらに、太陽光発電、風力発電、燃料電池(コージェネレーション)発電など、自然エネルギーも併用すれば言うことありません。

3)究極の目的は、安全・安心・心地よい住まいをつくること

●自然素材には調湿性能、汚染物質の吸着性能、循環性、廃棄時に有害物質を出さないことなど、計り知れない大きなメリットがあります。 つまり、生き物に準ずる素材なのです。また、近代建築の素材が、竣工したての頃が最もよいものであるのに対して、 時の経過とともに暮らしの垢による風格を帯びてゆきます。
●しかしながら、素材は良い住まいをつくるための手段であっても目的ではありません。 健康的な住まいは、その空間のつくり方や環境の生かし方、住まい手の暮らしやすさなど、調和ある基本的な要件を踏まえたものでしょう。 そのキーワードは、「景観、緑、光、風、音、熱、気配、素材」などです。

4)総合して、「自然を取り込む住まい」のイメージ例をご紹介します

●「自然を取り込む住まい」の実現:8つのキーワード

●「自然を取り込む住まい」のイメージ例1

●「自然を取り込む住まい」のイメージ例2